泡立つ夜半

芹沢きりこ

2021-01-01から1年間の記事一覧

pianissimo2

✴︎ ✴︎ Heavenly Coffee最後の日々に青い絵を届けることが出来て幸せでした。 ありがとう、きっとまたどこかで。

pianissimo1

気付けば10月。 10代からの友人と、初めての2人展を開催します。 2021.10.20 wed~ 31 sunmone morigaki × kilico selizawa“pianissimo” at Heavenly Coffee 「いくつもの夜、閉じた睫毛に金色の時間が積もる。東京を中心に活動する、1995年生まれのふたりに…

青い野を歩く

主人公を「きみ」と呼ぶ語り手は物語の外にいて、淡々とした記録のような描写から感情らしいものは見えない。 誰というわけでもなく、作者とも読者とも違うひとつの視線。 この慣れない感覚にどこかで出会ったような気がして、あ、と思う。 何度も反芻して、…

親しいくらやみ

私のなかに棲む暗闇は臆病で、あたたかい手のひらに撫でられている間だけ静かに眠っていてくれる。 野良犬みたいな嗅覚で、自分を決して消そうとしない人間を嗅ぎ分ける。 「わからないけど綺麗だと思う」と言われた時、泣いたのは彼女だった。 噛みつかなく…

祈りの習慣

初めての駅で昼食を取るために近くの喫茶店へ入った。 テーブル席がひとつとカウンターだけの、年季が入った小さな店だ。 カウンターの端には常連の老婦人がふたりいて、女主人とも知り合いらしい。 2席間を空けた反対の端に通されてオーダーを済ませるとう…

wandering

"wandering" 297×420mm木製パネル、アクリルガッシュ 2021.4 Aちゃんに ✴︎ とても久しぶりの友人から、自分への誕生日プレゼントにとオーダーをいただいて描いたもの。 「今はまだそいつを自分に重ねるのか愛でる対象とするのかわからないけど、世界に動物を…

ザラメの砂漠3(4)

甘い魚 2019 / 380×455mm 絵を描く時は感情だったり記憶だったり自分の内側にあるものを起点にすることが多いのですが、これは物語をつくろうと思って描きました。 今までなんとなく嘘のような気がしてしまって避けていたけど、ただ優しくて可愛い絵にしたか…

ザラメの砂漠3(3)

月の夜に 2020 / 210×150mm 好きな女の子とのデートの日、お土産に連れて帰ったフェーヴがモデルです。 小さなものたちがひしめき合う3階建てのアンティークショップの中でも、特に小さな彼らが集められたその一角にずいぶん長い時間いた気がします。 絵の具…

ザラメの砂漠3(2)

天使の休息所 2020 / 100×148mm 初めて高崎とHevenly Coffeeへ行った日の絵日記です。 3月のよく晴れた日でした。 車窓の向こうの山なみや光が波打つビニールハウス、ピスタチオアイスクリーム、硝子の食器、大きな窓、チューリップ、テリーヌショコラ、シャ…

ザラメの砂漠3(1)

Hevenly Coffeeさんでの個展が終了し1週間が経ちました。 展示作品すべて旅立つことになり、今はちょうど受け渡しの真っ最中。 報告とともにいただいた言葉や、絵が飾られた部屋の写真にほろほろとしています。 居場所が出来てよかったね、の気持ち。 観てく…

ザラメの砂漠2

昨日からHevenly Coffeeさんでの個展が始まりました。 28日までの2週間、あっという間なのだろうなと思ってすでに少し寂しくなっています(早い)。 細々としたインフォメーションをまとめておきます。 ✴︎販売について 殆どの原画をご購入いただけます。 会場…

ザラメの砂漠1

長い冬、みなさま無事にお過ごしですか。 もう間も無く2月です。 3年振り、3度目の個展をします。 セリザワキリコ個展「ザラメの砂漠」 2021.2.15(mon)~28(sun) Heavenly Coffee 15 / 14:00~18:00 16-28 / 11:00~18:00 木曜定休 在廊予定 : 15(mon) 23(tue) …