泡立つ夜半

芹沢きりこ

師走

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気付けば12月。

思い立ったのは今年何度目かわからないけど、また懲りずに日記を書きます。

 

新しい仕事が始まって1週間と少し。

覚えることが山積みで忙しいけど、靄のかかった開けない期間が長かったから、明確にやるべきことがあるというのはとても健康な気持ち。

 

何より憧れがうつくしい。

目指したいのは肩書きじゃなくて在り方のひとつ。

 

とはいえ緊張のなか速度を上げていたので体は素直に電池が切れて、昨日はシャワーも浴びずに眠りに落ちた。

 

泥棒が入ったような部屋を掃除して、冬服に手当たり次第スチームをかける。

荷物を受け取る、靴を磨く、髪を切る。

 

夜は少し久しぶりに恋人に会える。

あたたかいごはんが食べたい。

毛並みを整える日に。

 

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歳を重ねる度にはっきりと、自分は思うよりずっと暇が苦手らしい。
ぽんっと空白が出来ると止めどなく考え事が浮かんできて漠然とした不安が膨らむ。


シフトが出たそばから、休日すべての予定を埋めるのが当たり前になった。

 

自分とふたりきりを持て余して、人に会ったり本を読んだり音楽や絵に会いに行く。

茶店は時間の容れ物。

珈琲は何もしない時間に意味をくれるからそれを買ってる。

 

心が動く場所へとにかく足を動かして綺麗なもので空洞を満たしたい。